発達障害について
発達障害は、 脳機能の発達が関係する障害です。
発達障害がある人は、 コミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手です。 また、 その行動や態度は 「自分勝手」 とか 「変わった人」 「困った人」 と誤解され、 敬遠されることも少なくありません。 その原因が、 親のしつけや教育の問題ではなく、 脳機能の障害によるものだと周囲の人が理解すれば、 接しかたも変わってくるのではないでしょうか。
ここでは、 発達障害のある人を理解するために、 自閉症、 アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、 学習障害、 注意欠陥多動性障害など、 主な発達障害の特徴を紹介します。なお、 発達障害は、 複数の障害が重なって現われることもありますし、 障害の程度や年齢 発達段階、 生活環境などによっても症状は違ってきます。 発達障害は多様であることをご理解ください。
◆広汎性発達障害
コミュニケーション能力や社会性に関連する脳の領域に関係する発達障害の総称です。 自閉症、 アスペルガー症候群のほか、 レット症候群、 小児期崩壊性障害、 特定不能の広汎性発達障害を含みます。
◆自閉症
自閉症は、 「言葉の発達の遅れ」 「コミュニケーションの障害」「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、 こだわり」 などの特徴をもつ障害です。
◆アスペルガー症候群
アスペルガー症候群は広い意味での 「自閉症」 に含まれる一つのタイプで、 「コミュニケーションの障害」 「対人関係・社会性の障害」「パターン化した行動、 興味・関心のかたより」があります。 自閉症のように、 幼児期に言葉の発達の遅れがないため、 障害があることが分かりにくいのですが、 成長とともに不器用さがはっきりすることが特徴です。
◆注意欠陥多動性障害(AD/HD)
注意欠陥多動性障害
(AD/HD:Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、 「集中できない (不注意)」 「じっとしていられない(多動・多弁)」 「考えるよりも先に動く (衝動的な行動)」 などを特徴する発達障害です。
◆学習障害(LD)
学習障害(LD:Learning DisordersまたはLearning Disabilities)とは、 全般的な知的発達に遅れはないのに、 聞く、 話す、 読む、 書く、 計算する、 推論するなどの特定の能力を学んだり、 行ったりすることに著しい困難を示すさまざまな状態をいいます。
◆トゥレット症候群
トゥレット症候群(TS:Tourette's Syndrome)は、 多種類の運動チック 突然に起こる素早い運動の繰り返し と一つ以上の音声チック 運動チックと同様の特徴を持つ発声 が1年以上にわたり続く重症なチック障害で、 このような運動や発声を、 本人はそうするつもりがないのに行ってしまうのが特徴です。
◆吃音(症)
吃音(Stuttering)とは、 音の繰り返し、 ひき伸ばし、 言葉を出せずに間があいてしまうなど、 一般に 「どもる」 と言われる話しかたの障害です。 幼児・児童期に出始めるタイプ (発達性吃音) がほとんどで、 大半は自然に症状が消失したり軽くなったりします。 しかし、 青年・成人期まで持続したり、 青年期から目立つようになる人や、 自分の名前が言えなかったり、 電話で話せなくて悩む人もいます。
上記は政府広報オンライン 「発達障害ってなんだろう?」 より抜粋しての引用です。 全体の詳しい内容を知りたい方は、
https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/
また成人向けとして 「大人になって気づく発達障害 お互いに働きやすい職場づくりのために」 は、
https://www.gov-online.go.jp/prg/prg26286.html
なお、 他の障害 (例えば、 脳性麻痺など) と併存する場合もあり、 特性の組み合わせにより、 各々の障害の程度は軽くても、 社会生活が困難になる場合があります。
また、 発達障害をもちながら、 社会の中で適切な支援が受けられずに過ごすことにより、適応障害やうつ病等を発症する方もいる様ですが、 それを発達障害の二次障害と言ったりもします。
